今日、自治体間競争が活発化しつつあります。自治体間競争とは、「地方自治体がそれぞれの地域性や空間的特徴などの個性(特色)をいかすことで、創意工夫を凝らした政策を開発し、他地域から住民等を獲得すること」と定義することができます。
激化しつつある自治体間競争の中において、勝ち抜くためには(少なくとも負けないためには)、従来にない新しい発想や取組みが求められます。その意味では、いま自治体は変革期であり新しい時代も迎えつつあります。
いま、地方自治体は新しい様々な取組みを開始しつつあります。その一つがシティプロモーションという活動です。シティプロモーションは地域再生、観光振興、住民協働など様々な概念が含まれています。シティプロモーションの捉え方は多々あります。その一つは、そこに住む地域住民の愛着度の形成と考えます。その先には、地域の売り込みや自治体名の知名度(認知度)の向上と捉えることも可能です。
さらに、自らの地域のイメージを高め経営資源の獲得を目指す活動と考えることもできます。このような活動をとおして、自治体の独自性(自治体アイデンティティ)の確立も一つの捉え方になります。このようにシティプロモーションの取組みは、多方面に広がっていく能動的な活動になります。
このシティプロモーションの意味は多義的であるため、定義することは難しい現状があります。むしろ定義付けしてしまうことにより、シティプロモーションの持つダイナミズムが消失してしまう可能性があります。
シティプロモーションは注目されつつあるものの、その活動を中小規模の地方自治体が単独で実施していくには限界があります。また、シティプロモーションには、自治体にはない「営業」という要素が多くあるため、民間団体等の活動から多く学ぶ要素もあります。そこで、シティプロモーションに取組もうとする自治体と、それを後方支援していく民間団体等の交流の場が必要と考えます。
このため、私たちは、地方自治体や民間団体等の参加を得て、シティプロモーションを推進するための知識や情報の交換、地方自治体と民間団体等の相互交流等を図ることにより、地域におけるシティプロモーション活動を推進し、魅力ある地域づくりに寄与することを目的として、ここにシティプロモーション自治体等連絡協議会(シティプロモーションに取組む自治体や民間団体等のプラットフォーム)を設立するものであります。
シティプロモーション自治体等連絡協議会